フランスの首都。パリのまちづくりは、17世紀のルイ14世次代に着手され、ルイ15世、ナポレオン1世へと受けつがれていった。19世紀なかばに、ナポレオン3世の命を受けて、セーヌ県知事ウジェーヌ・オスマンが大規模な再開発(パリの大改造)を行い、現在のパリの骨格を形成した。
道路網、上下水道の整備、公園の建設などがその中心で、道路に沿って樹木を植え、統一感のあるデザインの家屋を建築した。この時に形成した街路樹と家並が、現在のパリの個性ある景観や街の雰囲気をつくり上げている。その手法には批判もあったが、不衛生な中世都市のままであったパリを近代都市へと生まれ変わらせた業績は大きいとされている。
(2005年5月)