かつて、福井県、石川県、富山県および新潟県は「越」と呼ばれた一つの国であった。しかし、その後、越前、加賀、能登、越中、越後、佐渡等の各国に分けられた時代が長く続いたこともあり、今、北陸と言えば「福井県、石川県、富山県」の三県と一般的には捉えられているようである。
昨今、新しい広域連携の動きとして国土形成計画・広域地方計画の策定が進められ、また、道州制の議論も高まりつつある。
地域の自立と広域的な取組みによる問題解決が強く求められる中、この地域に住む我々も、自らの意思に基づき北陸の連携による自立した地域づくりについて議論を深めなければならない。
当プロジェクトでは、『北陸を事例として連携による地域の自立とは何か』を、身近で分かりやすい素材を利用しながら考えることを目的に、1年間活動を行った。
当プロジェクトでは、「富山県・石川県・福井県」の「北陸三県」をベースとしつつ、新潟県を含む「北陸」、さらには、この四県とともに衆議院(比例代表選出)議員の選挙区や選抜高校野球でもお馴染みの北信越を構成する長野県を加えた五県の連携についても考えてみることとしている(図1)。
図1 地域連携を検討する範囲