国土形成計画とこれからの地域づくり

データにみる北陸ブロック

各種データにみる北陸4県の関係性

では、実際に4県の交流や結びつきはどのようなものか。旅客、貨物、居住、進学の4つの視点からデータを分析してみた(図6)。

図6 各種データにみる北陸4県間の結びつき

  1. 旅客純流動(単位:千人/年) 出典「第3回全国幹線旅客純流動調査」(2000年)

  2. 貨物純流動(単位:件/3日間調査) 出典「第7回全国貨物純流動調査」(2000年)

  3. 居住地移動(単位:人/年) 出典「平成17年度 基本台帳人口移動報告」(2005年)

  4. 大学・短大進学先(単位:人/年) 出典「平成18年度 学校基本調査」(2006年)

まず、旅客流動では、新潟は行き先も訪ねて来るのも東京がトップ、次いで長野となっている。北陸の他の3県は上位3位の中には入っていない。富山と福井はいずれも石川との往来が最も多く、石川を中心に3県が強く結びついている。しかし、富山と福井間の旅客移動はそれほど多くはない。

貨物流動でも同様の傾向が見られる。新潟は首都圏との行き来が多く、富山・石川・福井は、石川を中心にした関係を形成している。ただし物流という点で大阪や愛知との関係も見られる。

居住地移動では、新潟は首都圏、福井は大阪との関係が強い。富山と石川はそれぞれが転入先、転出先のトップであり強い関係性が読みとれる。また両県ともに、愛知県との行き来も多い。

大学・短大の進学先では、新潟にやってくるのは山形の高校生で、新潟から行くのは神奈川の大学が多い。同様に富山は石川からの進学、石川への進学がそれぞれトップ。石川は、京都と富山の大学に進学し、富山と福井から高校生がやってくる。福井は石川・愛知・京都との行き来が多い。(居住地移動、大学進学については、全国的に東京が1位となるため、今回の分析では東京を除いている)

データで見ると、富山・石川・福井の3県は石川を中心にした3県間の交流・物流や移動が多く、密接な関係を形成している。一方、新潟は北陸3県よりも首都圏との関係が強いことが分かる。

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