北陸における対岸諸国との交流・連携についてみると、新潟県は、中国・黒龍江省、吉林省、陝西省、ロシア・沿海地方、ハバロフスク地方、韓国との間に交流関係を持っている。県の国際交流活動は知事政策局国際課が担当しており、友好交流推進のほか経済交流の促進も併せて一元的に取り組んでいる。
富山県は、中国遼寧省、ロシア沿海地方、韓国江原道との間に交流関係を持っている。経済交流の窓口は「環日本海経済交流センター」が担当している。2006年9月6〜7日に総合経済交流イベントとして「NEAR2006 inとやま」を開催したところ、151の企業・団体が出展し、うち海外からは134の企業・団体が参加した。2日間の会期中、来場者は延べ4,596名、商談件数は1,125件に達し、開催1カ月後の追跡調査で商談中金額は3,809万ドルの実績を上げている。
石川県は、中国・江蘇省、ロシア・イルクーツク州、韓国・全羅北道との間に交流関係を持っている。企業向け相談事業として県庁内に「国際ビジネスサポートデスク」を設置しており、事業を開始した2004年からの2年間で357件(1.2日に1件)の相談をサポートしてきた。
福井県は、中国・浙江省とロシア・沿海地方との間に交流関係を持っている。経済交流に関しては、県として「東アジア・マーケット開拓戦略プラン」を2004年に策定していたが、2006年にこの改訂を実施した。新プランは2006年度からの5年間を実施期間とし、新たに東アジアに輸出を行う企業を2004年からの5年間で50社増加させることを目標とするなどの内容が盛り込まれている。
この他、新潟市には「財団法人 環日本海経済研究所(ERINA)」があり、情報誌「ERINA REPORT」等の発行、調査研究、セミナー・シンポジウム等の開催を行っている。また、金沢市には「北陸環日本海経済交流促進協議会(北陸AJEC)」が「えーじぇっく・れぽーと」等の情報誌やデータブックを会員に提供し、北東アジアとの経済連携に関する産・官・学一体となった活動を行っている。