観光施設の利用が増加
周辺地域の活性化に効果も

富山ライトレール開業にともない、富山市が観光地区として整備を進めた岩瀬地区では観光客が急増した。シーフードレストラン、オープンカフェなどをオープンさせ改修を進めた観光拠点「岩瀬カナル会館」には、開業前の11倍を超える73,317人が入場。売店の売上げも、開業前の5.7倍となる2,915万円に達した。また、北前船交易を支えた回船問屋のたたずまいを残す国指定重要文化財である「森家」では、開業前の3倍となる48,014人が来場。歩行者や自転車での通行量も、開業前の4.8倍となる1,023人が記録されている。

平成17年には、住民による観光ボランティアガイド「岩瀬案内グループ」が発足。また、萩浦地区（蓮町駅周辺）では、30年ぶりに商店街が復活。26店が加盟する「萩浦商店会」が結成されるなど、富山ライトレールの開業が、沿線地域に賑わいと活気をもたらしている（図13）。